基隆には、東北の海に「基隆嶼」という無人島がある。八斗子や和平島など、沿岸エリアに行くと、肉眼でもくっきり基隆嶼をとらえることができる。
先日、和平島からこの基隆嶼をみて興味がわき、後日ツアーに申し込んでいってみたので、その内容をまとめようと思う。
基隆嶼とは
火山岩の一つで、日本統治時代は基隆八景の一つと言われていた。最頂部は海抜182mで、島自体には平地はなく、大型野生哺乳動物もいない、無人島。
島に上陸できるのは、4月~10月までで、1日当たりの上陸可能人数は合計1,200人と決まっている。そのため、後述するように、ツアーに参加し、手続きなどをツアー会社に行ってもらうのが一般的なようだ。
ツアーの申し込みと留意点
今回は、KKdayのツアーに申し込んだ。ツアー内容はいくつかあったが、今回は、①上陸、②島めぐり、③登頂の3つを含めたツアーに参加した。このツアーの所要時間は3.5時間で、料金は850元/人だった。料金には、船の使用料金、上陸申請費用、保険、ガイド代が含まれる。
②の島めぐりは、船に乗って基隆嶼の周りを一周しつつ、そのさらに北東にある小基隆嶼という島を見る、というものだった。なお、ツアーによって所要時間と、必要な体力が変わるので、要注意。
ツアー前日までと、当日の流れ
今回は9:30のツアーに参加した。事前の申し込みでは10:00を選択していたのだが、旅行会社の都合で9:30からに変更となった。なお、変更の連絡は、申込翌日にKKdayのアプリ経由で届いた(やり取りはすべて日本語)。
時間が確定すると、旅行業者からSMSに当日の集合時間と場所が送られてきた(すべて中文)。
ツアー当日の流れ
9:00 港にて申込、上陸許可証の受け取り
9:30 出航、島めぐり
10:20 上陸、ハイキング(自由行動)
12:20 集合、人数確認後、出航
13:00 港にて解散
3.5時間のツアーに申し込んだので、ちょうど出航~解散までが3.5時間になった。
なお、港には複数の旅行社の受付があり、迷ってしまった(今回の場合は、旅行業者の名前ではなく、載る船の名前のテントを探してそこで受付をする、という感じだった)。集合に遅れないようにするためにも、事前に旅行業者の連絡先は確認しておくといいと思う。
乗船&島のまわりのクルージング
救命胴衣を着用し、いよいよ乗船。当然ながら、案内は中文のみなので、このときも集中して聞いた(私以外は全員台湾人だった)。
船は、室内と室外があり、室内の場合は靴を脱いで乗るように言われた。また、船酔いしやすい人は室外の席に座るよう言われたので、迷わず室外の席に座った。個人的には、室外の方が景色を楽しめるのでいいと思う。日差しは強いけど。
なお、波の様子にもよるが、この日はやや波が荒く、室外の席のうち、船の前方付近は波をかぶるかも、とアナウンスがあった。実際、最前列に座っていた人は2回ほど波をかぶっていたし、船の半ばに座っていた自分も、全身に軽く波をかぶった(それも乾くくらいの日差しがあったのだが...)。
ちなみに、出航直後は島が遠い&波を見て酔うので、私は陸地の山をみていた。なんとなく、はっきりと見えて動かないものに焦点を合わせている方が酔いにくい気がしたので。基隆嶼がくっきり見えるようになってからは、船のスピードが落ちたこともあり、クルーズを楽しんだ。
基隆嶼をぐるっと一周して、いよいよ上陸のためのふ頭に向かう。ちなみに、島の周りでもエリアによって波の向きや強さが異なり、時折強く揺れることがあった。
上陸
上陸すると、まずは帰りの集合時間と場所を案内される。ほかの説明はわからなくても、この案内だけはなんとしてでも聞き取ろう。ガイドさんも、大切なことなので3回くらい案内していた。
登頂を目指してハイキング
まずは基隆嶼の登頂をめざして出発。
山の途中までは上の写真のような怪談なので、上りやすい。ただ、上に行けば行くほど、横幅が狭くなるので注意が必要だ。ルートが1つしかないので、上る人と、下る人が狭い階段ですれ違うことも頻発する。譲り合いの精神が大事。
頂上に近づくと、樹木が少なくなり、それに伴って日陰も減る。暑さで体力が激しく消耗するが、帽子やアームカバーで直射日光を浴びないようにしつつ、こまめに水分補給をして登頂をめざす。
難度かこまめに休憩をはさみつつ、1時間かけてやっと登頂に到着!台湾人のお兄さんに写真を撮ってもらい、景色を眺めながらちょっと休憩した(休憩スペースは狭い)。なお、この先に灯台があったが、今回は体力が限界に近かったのでここで引き返すことに。登山というよりは、暑さにやられた感じだった。
海岸沿いを散歩
下山してからあと40分ほど時間があったので、今度は海岸沿いの道を散策することにした。
灯台以外はみてまわり、いよいよ出航。この段階で、もう腹ペコだった。腹ペコだと逆に船酔いしないので、帰りは波もふくめて景色を眺めながら港まで戻った。
こうして港について、そのまま解散。上陸許可証の返却だけ忘れないようにしよう。
感想や反省
基隆嶼は山がちの地形だったので、海岸というよりはハイキングを楽しむ島だった。運動靴、アウトドア用の服をきて行って正解だった。ワンピースやサンダルで来ている人もいたけれど、登頂部は風がつよいので、長ズボンとスニーカーがいいだろう。
ただ、往復の船でやや水をかぶる可能性があるので、スニーカーの場合は、足元が濡れないように注意する必要はあるかもしれない。
ちなみに、私は今回帽子を持て行かなかったので、登山中に暑さで苦しくなった。これは完全に失敗。ただ、手持ちの帽子はひもがなく、かぶったら、それはそれで飛ばされそうになっていた気もするので、ちゃんとハイキング用の帽子をかぶっていくのがいいだろう。
なお、基隆嶼に限らず、台湾の夏のハイキングはとにかく熱いので、ファッションの色を選べるなら、黒以外がいいと思う。黒いズボンは本当に暑かった!!
...と、反省は多いが、きれいな景色を眺められて、達成感いっぱいだったので、今回のツアーに参加してよかったと思う。
しばらくは、写真と、手の日焼けを見て思い出に浸ることにする(涙)
おまけ
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