まめはな雑記

台湾迷の日本人による、旅行記、読書録、その他メモ。台湾以外のネタも少々含みます。

【船】台湾東部の離島「緑島」へ行く

先日、台北から離島・緑島へでかけた。緑島は台東にあり、飛行機または船で行ける。台北に住んでいると、台東まで行くのに時間がかかるイメージがあり、そこからさらに島へ行くとなると、それなりに事前準備をしなければならない。

今回、いろいろ調べて、今回は台北松山空港から飛行機で台東に行き、その後船で島まで行く、という方法をとったので、その記録を残したい。

緑島とは

台湾本島の台東から東に30キロほど離れたところにある、面積16平方キロメートルの離島。全体が火山岩でできているため、ビーチが美しい。日本統治時代は火焼島とよばれ、監獄として使われていた。第二次世界大戦後、国民党政府によって戒厳令が敷かれ、反体制派の弾圧が行われた(=白色恐怖/白色テロ)時期には、緑島に多くの政治犯が収容され、強制労働と思想改造が行われた。最大500人ほどが収容された時期もあったという。

緑島には現在も「法務部矯正署綠島監獄」があり、2024年6月時点の収容人数は69人となっていた。ちなみに、現在収容されているのは「管理・指導が困難な」受刑者だそう。これと比べると、白色テロ期の収容数が非常に多かったことがわかる。

他方、サンゴ礁が多く、温暖な気候であることから、ダイビングスポットとしても人気が高い。島を観光した印象、旅行客のほとんどがシュノーケリングやダイビング目的で訪れていたようだった。

緑島への行き方

台北→台東

台北からは、まず台東にいき、そこから船または飛行機で緑島に行くことになる(直行の飛行機・船はない)。台北から台東までは台湾鉄道または飛行機で行くことができるが、鉄道は4時間以上かかる(2回往復したことがあるが、座っているだけなのに疲れた)ので、今回は飛行機を使って台東まで行った。

松山空港台東区公までは50分ほどのフライト

空港内部は休憩できる場所は多いものの、暇つぶしできるような施設や飲食店、もっというと、コンビニはない(むしろこの時代にレアな空港では)。お土産物屋さんは1店舗あるが、台東駅や街中に比べるとバリエーションは少ないので、空港に来る前に土産は買っておいた方がよさそうだった。

台東空港→富岡漁港

なお、台東空港(台東航空站)は、そこそこ辺鄙な場所にあり、バスが少ないため、空港からの移動はタクシーも考えたほうがよい。バスは乗れたらラッキーくらいの感覚でいたほうが旅程に支障が生じないと思う。

往路は、空港から富岡漁港までタクシーを利用(400元、20分くらいでつく。200元程度で行ける場合もあると聞いていたので高めだった)。ちなみに、時間さえあれば、空港→台東火車站→富岡漁港と移動することは可能。

帰路はちょうど、港→台東駅→空港に行くバスがあったので、タクシーは利用しなかった。

台東駅から、富岡漁港/台東空港に行くバスの時刻表

富岡漁港→緑島

漁港に到着したら、事前予約していたチケットの引き換えをする。KKdayやKlookで予約をした場合、漁港に専用の受け取りカウンターがあるので、そこで身分証を提示すればよい。今回は早めに交換したが、遅くとも1時間前までにチケットを受け取ればよい。

往復チケット

今回は、かなり早く漁港に到着してチケット受け取りをしたため、一本早い船(空きがあったらしい)に変更可能と提案された。漁港近くにあまり観光地がない(うえに、熱くて徒歩で街歩きするのも無理だった)ため、お言葉にあまえて1本早い便に変更してもらった。

船乗り場

釣り好きの上司おすすめの酔い止め

なお、緑島に宿泊し、送迎サービスを依頼している場合、船乗り場にいる(電波が安定している)うちに、民宿に到着予定時刻を連絡すると良い。緑島から台東に戻る際も同様で、乗船前に、何時発の便で港に行くから迎えに来てくれ、と依頼しておくと安心だ。今回、帰路はバスがあることを事前に確認していたので電話をしなかったが、結構多くの人(とくにスーツケースなど大きな荷物を持っている方)はタクシーを手配していたようだった。

結構大きい船だった

船は、座席の指定はなく、早い者勝ち。席は全て屋内(甲板エリアはなし)だったので、船酔いしないように窓際の席を確保。窓口またはお手洗い付近の席に座りたい場合や、家族や友人と隣り合わせの席に座りたい場合は、早めにチケットを受けとって乗り場(日影もある)に並んでおく方がよいと感じた。なお、並ぶ場所や乗船までの同線は、旅行客と、緑島住民で若干異なるようだったので、並ぶ際は係員さんの案内に従おう。

船内

乗船時間は1時間ほど。往路は天気が良く、波が穏やかだったため、船酔いは杞憂に終わり、窓から見える海と、ときどき水面を飛んでいくトビウオを見つける余裕さえあった。

ただ、帰りの便はものすごく揺れて、酔い止めも服用して窓際席に座ったにもかかわらず、出航5分で船酔いし始めた。出航から30分後、船が激しく上下左右に揺れ、鞄に入れておいたビニール袋をにぎりしめ、深呼吸を繰り返した。隣の席のお子さんに至っては、4回くらい戻していたので、船酔いするかどうかは、天候次第な面が大きそうだ(ちなみに、船の中にいくつかビニール袋がまとめておかれているので、心配な人は数枚とってもっておくことをお勧めする)。

緑島の漁港(窓越し)

復路は、掲示板に船会社の名前が記されているので、予約した便のところに並ぶ

まとめ

往路は6:30に松山空港についたのち、12:30に緑島に上陸できた。トータル6時間かかったことになる。遠いけど、頑張れば、台北からでも昼過ぎに緑島に行けることは分かった。

ちなみに、台東尾空港→緑島まで飛行機で行く方法もあり、この方法をとると、空港→漁港までの移動が不要になるので、もう少し短い時間で行くことはできるかもしれない。ただ、緑島へのフライトは本数も客席も少ないため、いい時間の便があるか、そしてそもそも予約ができるかという二つのハードルをクリアしなければいけない。そういう点では、船の方が予約しやすいしやすいだろう。

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緑島への旅行を検討されている方に、この記事が参考になれば幸いである。

最後までお読みいただきありがとうございました。