まめはな雑記

台湾迷の日本人による、旅行記、読書録、その他メモ。台湾以外のネタも少々含みます。

【酒】黒糖味の台湾ビール

澎湖に出かけた際、花火節限定の台湾ビールを見つけた。黒糖風味と、あまり聞かないフレーバー。気になったので即購入。

味はほんのり甘め。色は、黒糖っぽい茶色かと思いきや、そうではなく、普通のビールと同じ黄色。

ラベルデザインが海賊風なのは、花火節のテーマがONE PIECEなことにちなんでいるのだろうか。けど、明らかにその登場人物でないこのお方はどちら様でいらっしゃるのか…。

澎湖と黒糖

この限定ビールしかり、澎湖では黒糖を使ったスイーツが多くみられ、とりわけ黑糖糕(黒糖ケーキ)は土産として売られるなど存在感が強い。例えば、台湾ナビさんも澎湖土産として黒糖ケーキを紹介している。

【台湾土産】離島・澎湖(ポンフー)で買いた~い!お土産いろいろ大集合! | 台北ナビ

しかし、澎湖で黒糖を生産しているとは聞いたことがなく、生産地ではないのになぜ?と気になった。

調べたところ、澎湖の黒糖のほとんどは台湾本島から国内輸入されたものだそう。

ではなぜそれが名物に…と思って調べてみた。

まず、澎湖に最初に黒糖が持ち込まれたのは日本統治時代。沖縄から黒糖をもって澎湖に来た人がいたところ、当時の澎湖は(下関条約で澎湖も日本に割譲されたので)、一定程度日本の菓子店が存在しており、それと黒糖が結びつき広まったそう。

ここから、その中でもなぜ黒糖ケーキが定番土産になったかというところが諸説あり、一つは黒糖ケーキ以外に特段の土産になるものがなく、観光客に黒糖ケーキを激推しして、めちゃ売れた結果、定番土産になった説。

もう一つは、澎湖っ子が外地(澎湖の外)に出た際、黒糖ケーキをお裾分けした結果、外部に澎湖=黒糖ケーキの印象がついた説。

ざっくりいうと、黒糖ケーキの定番化が、澎湖の中か外のどちらで強化されたのかという違いなよう。

諸説あるものの、澎湖の黒糖に日本がかかわっている点は間違いなさそう。そうわかると、このビールも、沖縄の黒糖が現地のお菓子屋さんと結びついた延長で、地場のビールと結びついたとも考えられ、ついつい歴史ロマンを感じてしまった。

…ちなみに、こういう蘊蓄を調べながらご飯やお酒を飲む癖(通常、ウィキペディア食い)が台湾にきてから加速している。お行儀は良くないけど、調べると、目に見えなかった日台の繋がりとか、ローカル事情がわかって面白い。たぶんこの癖はしばらくやめられない。

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最後までお読みいただきありがとうございました。